建築環境システムデザイン

いま、ゼロエネルギー建築という考え方が話題となっています。当事務所では、以前から建築環境に対する様々な提案を行ってきました。和田実学園目白本館プロジェクトでは、地中熱交換システム、輻射冷暖房システム、ソックスダクト、全熱交換機、遮熱スクリーンなと、建築とその設備に関する様々な提案を行っています。

1.地中熱交換システムは、近年注目されている省エネ化の考え方で、地中の温度が一定(地下5mで5度)であることを利用し、冷暖房の熱源として利用するシステムです。夏は冷房の、冬は暖房の熱源として利用します。私たちはミサワ環境の熱交換システムを採用し、このプロジェクトで、山手線圏内で初めて導入され、先進事例となりました。このシステムを導入することで、センサーによるモニタリングの結果、50%近いエネルギーのカットが実現できました。

2.輻射冷暖房システムは、一階幼稚園の活動方針、窓を開けて園庭と一体化して遊ぶというところから設置しました。エアコンの空調ではなく、輻射熱を利用することで、こどもたちは、屋内、屋外を意識することなく、自然のまま活動することができます。輻射冷暖房機器の熱源は、地中熱を利用しています。

3.遮熱スクリーンは、高層部の建物外装に設置されたパンチングメタルのスクリーンで、西日のカットの他、外部からの視線カット、外装のアートの下地など、多目的に利用されています。

4.ソックスダクトは、教室内の生徒環境の向上のため導入されました。空調のドラフトが以前から問題になっており、最高高さの制限もあっで、天井高さの確保が難しいためです。このダクトは、外せば簡単に洗えるところも、選定の理由になりました。北欧で開発されたシステムで、現地では、工場、事務所、学校なと数多く使用されています。

ライステクノロジーかわち米ゲル工場では、大気中の熱交換を行うヤンマーガスヒートポンプシステムを導入しています。これも、大気熱を利用して、冷暖房を効率的に運用するシステムで、省エネルギーとあわせ、ランニングのコストダウンが実現てきます。

農業技術センターコンペティション案では、ソーラーチムニーを提案しています。

ソーラーチムニーとは、太陽熱を利用して換気を行い、室内環境を調整するシステムです。地中熱の代わりに大気の熱を使います。この計画では、背面の壁を黒く塗ったガラスボックスを用い、上昇気流を利用して、換気や、室温の調整を行います。

背後に見えるタワーがソーラーチムニー